
文化の脱走兵/奈倉有里
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著者:奈倉有里
装幀:名久井直子
装画:さかたきよこ
出版社:講談社
判型:四六判/224ページ
版元からの紹介:
第76回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞作!
本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を。
いま、本読みたちにもっとも注目されているエッセイ集。
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軽やかで、優しくて、豊かで、
そしてなんと性根のすわった作家なのだろう。
――川上弘美
遠いところからとても大切な声が聴こえる。
奈倉さんの静かでタフな言葉が、
新しい国境を切り拓いている。
――三宅香帆
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「国でいちばんの脱走兵」になった100年前のロシアの詩人、ゲーム内チャットで心通わせる戦火のなかの人々、悪い人間たちを化かす狸のような祖父母たち──あたたかい記憶と非暴力への希求を、文学がつないでゆく。
「もし本が好きになったら──私たちがその人たちを見つけて、めいっぱい大切にしよう。世界中のたくさんの本を翻訳して、朗読して、笑ったり泣いたりしよう。」(「クルミ世界の住人」より)
紫式部文学賞を受賞したロングセラー『夕暮れに夜明けの歌を』の著者が、言葉を愛する仲間たちに贈る、待望のエッセイ集。
もくじ:
クルミ世界の住人/秋をかぞえる/渡り鳥のうた/動員/ほんとうはあのとき……/猫にゆだねる/悲しみのゆくえ/土のなか/道を訊かれる/つながっていく/雨をながめて/君の顔だけ思いだせない/こうして夏が過ぎた/巣穴の会話/かわいいおばあちゃん/年の暮れ、冬のあけぼの/猫背の翼/あの町への切符/柏崎の狸になる/あとがき 文化は脱走する
著者略歴:
奈倉 有里(ナグラ ユリ)
1982年、東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。2008年、ロシア国立ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業する。東京大学大学院修士課程を経て博士課程満期退学。博士(文学)。2022年、『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』(イースト・プレス)で第32回紫式部文学賞、『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』(未知谷)などで第44回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)受賞。2025年、『文化の脱走兵』で第76回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。同年、第18回「わたくし、つまりNobody賞」受賞。主な訳書に、ミハイル・シーシキン『手紙』(新潮クレスト・ブックス)、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』(集英社)、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版』(岩波書店)ほか多数。近著に『ロシア文学の教室』(文春新書)。
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